梟之琉球旅・2025夏 後編
- erhoot2534
- 8月16日
- 読了時間: 7分
続きなんてなかったはずなのに。
8/3(コンクール終了後)
「もうあとのことはしらねーーーー」とホテルに戻り荷物を下ろす。
那覇市歴史博物館がまだ開館時間中だったので、再び久茂地へ。
8月の閉館前に来ることができて本当によかった。移転先早くできるといいね。
フラッシュなしなら撮影OKなのをいいことに刀剣をかぶりつきで撮りまくる審神者ならぬ不審者と化す。

琉球家譜展も見てきたけれど、細かいジャーゴン(専門用語)がわからず面白さが半減しているのに気づき歯噛みするなど。家譜の装丁で使われてる織物のデザインに五本指の龍がいて「いいのかコレ」と思わず口に出た。私用目的だからいいとかってわけじゃないだろ。
夜になって栄町でまずM氏(琉球史と苗字に詳しい某藏狐)と合流。このあと最終日までM氏はしっかり私にこき使われることになる。
せんべろだったけど、まぐろの中落美味しかったな。
その後、河岸を変えE女史と合流。初見じゃ絶対たどり着けないお店だった。
M氏もついてくる。「俺は断らない男だから」そっかぁ。
泡盛の水割りとワインでヤギのトマト煮込みなど楽しむ。野菜も美味しくてうれしいお店だった。なんかM氏とE女史が握手していたのを腕を組んで頷いて見ていたような気がする。

もちろん終電は逃した。
8/4(コンクール結果発表日)
AM 1:00就寝→AM 5:45頃起床
人生初☆二日酔いの頭痛に叩き起こされる。たぶん最後に飲んだ白ワインがトドメだった。
(美味しかったのにつらい…)痛みがひどくて二度寝もできず。
とりあえず琉球酒豪伝説と寝る前に買っておいた水を飲むだけ飲んで、頭痛を消すことだけを考える。ひとまず朝ごはんを食べたら分解が進んだか、落ち着いた。
午前おもろまちで土産の大人買い。サンエーの配送サービスには毎回助けられている。
そのあと美容院で髪を20㎝ほど切ってもらう。願掛けかねて1.5ヶ月何も手を付けていなかった髪はコンクールの結果がどうであれ、気持ちのリセットで切るつもりでいた。
(5月頃からポニーテールが、なかなかな重さで後頭部に揺れていた。そろそろ自我を帯びるのではと内心怯えていた。)
ふわふわになった毛先に慣れない心地でふわふわしていたら、にわか雨が襲来。
タイミングを見計らいつつおもろまちを脱出し、儀保へ。
おもろまちに薄明かりが見えていたので雲抜けたかと思ったら、雨雲に先回りを喰らう。
土砂降り。軽く絶望。この頃には湿気で髪の毛がアヒルの尻みたいになっていた。
ベソかきながら連絡。Y先生、駅までお車ありがとうございますすいませんでした。
このふくろう、沖縄いる間ずっとベソかいてんな。
ということで三線狐もといY先生宅にて琉球王朝に存在した室内楽・御座楽(うざがく)についてご教授頂く。この御座楽、二胡も編成に入っていたりと、二胡を経由してなぜか琉球古典芸能に足を突っ込んだ身としては避けて通れないなとずっと思っていたところ、ご縁がつながり。
気軽に復元楽器等々触らせて頂きました。これだけで入場料取った方がいいと思ったなど。
予定時間を過ぎてもダラダラ居座り、瀧落菅撹を三線で弾くときの尺の位置にテキトー言ったりしていた矢先、ふとスマホを見るとLINEに通知の山。
PM 3:30 最高賞結果速報。合格の一報。受験番号の数字(35)をリアルに三度見。
思いっきりびっくりした顔を思いっきり稽古中のY先生に見られる。恥。
こんなに早く速報が出るとは思ってなかったんだもん。(PM 5:00くらいだと思ってた)
最後の最後まで話の腰折りまくってほんとうにすいませんでした。
でも貴重なお話、いろいろ直接伺えて勉強になりました。ありがとうございます。
半分浮ついた気持ちで儀保の坂道(炎天下)を転がりながら次の用事先の二胡姫さんに向かったら、ものの10分ですごい汗をかいて入店早々熱中症を心配するように迎え入れて頂く。行く先々で迷惑をかけるな。
ここでもちょっと真面目なお話を2時間ほど。レインコート買い忘れたことにあとで気づく。真面目なお話は秋ごろに公開できるかな。ここまで読んだ稀有な読者様は寝てお待ちください。
夜、「断らない男」M氏再び呼び出し。
明日の予定が何も決まっていないので酒で釣って飲みつつ会議する。
案の定、行きたかった与那原駅舎が火曜定休であることに気づく。
「いくら出したら開けてくれるかな?」などカスな発言も出つつ、首里城を午前中に回ることで決定。翌朝新報ホールの合格者名の貼り出しを撮ってから首里に合流の流れで決定。
あとは「台風の時の王朝の役人たちの過ごし方」とかについて教えてもらった。
生パッションフルーツサワーが美味しかった。あと次は焼きワンタン食べたい。
この日はさすがに早く寝る。(ゆいレールがあるうちにM氏は帰した)

8/5(最終日)
首里城。晴れ。東のアザナから見える水平線がぼやけてても、体感晴れなので晴れ。
筋肉痛が抜けきっていないM氏をガイドに据えて修復工事中の首里城を見学。
平成の修復からまた最新の研究結果を反映して変更した箇所も多いとのことで、お目見えが楽しみ。
資料室でM氏の解説がひときわ冴える、冴える。展示資料のキャプションに書かれていないエピソードがオーダーなしで次から次へとお出しされる。解説のフルコースに舌鼓(?)を打つ。弁柄の原料発見のエピソードは個人的にすごい胸が熱い展開でした。またたのむ。
まあ「正殿の裏側の窓から湯殿は覗けたのか」みたいな話にも、やけに饒舌でしたが。
M「窓は…あれか(修復作業の幕の隙間から見えるのを指しながら)、…あ!これならここ(湯殿)覗けるわ!」
私「男子高校生か、お前さんは!!!」
でも逆に詳しくないとこんな話もできないんだよな、という。
首里城見学のち、移動。道中の車内の話題は「組踊の創始者、玉城朝薫は聖人みたいな人格だったのか、それともカスの人格だったのか(意訳)」で主に盛り上がっていた。
(舞踊で奉行に抜擢されつつ那覇港の土木事業も目標(浚渫)を達成する奴なんて、「誰に対しても穏やかで非の打ちどころが一見ない」か「周囲を巻き込むだけ巻き込む能力だけはピカイチ」かの両極端だろう、という一種の偏見のもと意見が交わされた)
IQが高いのか低いのかよくわからない会話をしながら、次の目的地、S女史のご自宅へ。
ここまで読んでもらって勘のいい方。
今回コンクール以外、ひたすら「家にあがりこむ」か「酒を飲む」しかしていない。
その直感、正解です。
今回は蔵書をいくつか頂きつつ、手作り三線立てを引き取る目的だったのだが、なんと手料理までごちそうになってしまった。全部美味しく頂きました。

今年のお歳暮を今のうちから考えておかねばと思っているなど。
結局、蔵書も大量に頂くことになり三線立てと一緒に、後日宅急便で受け取り。


蔵書も関東で探そうとしたら国会図書館しかないんじゃ…という本を頂けてホクホク。
大事に読みます。諸々のお心遣い、大変感謝申し上げます。
その後も私のわがままで、↑の三線の製作者のオジーの工房に顔を出させてもらい、御礼のビールを渡しつつユンタクして「師範も取れよ~」と激励をもらったり、Y先生のところにごちそうを届けに行ったり…そうこうしているうちに、空港に戻る時間に。
「この時間はゆいレールが早いから」と儀保で荷物を下ろしてもらい、バイバイ。
帰りしなイヤホンで聴いた「七里香」が沁みて胸にじんわり。
このあと羽田からの帰りの電車で見た「海老名市 気温39度を記録」の文字を見た時に
「やっぱり、また沖縄にもどろう」
と自然と口に出そうになるオチがついて、この旅路も終了。
最後に。1年ほど前から某沖縄語白雪姫系仮歌姫のファンコミュニティに出入りしてから、一気に広がったつながりに今回とても助けられた旅になったなと思いました。
今回お会いしてくださった皆さんに改めて感謝を。また近いうちに沖縄いきます。
またあおうね。



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